乳がんのトピックス
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Src特異的阻害剤にタモキシフェン耐性乳がんを感受性に戻す作用あり
Src特異的阻害剤にタモキシフェン耐性乳がんを感受性に戻す作用あり
英Cardiff大学Tenovusがんセンターは、2008年1月18日、英AstraZeneca社が開発しているSrc特異的阻害剤「AZD0530」が、タモキシフェン耐性となった乳がんに有効である可能性を示した。
タモキシフェンは乳がん治療において大きな成功を収めてきた。しかし、当初から効果が見られない患者や、再発後には効果が見られない患者が少なからず存在する。
今回、実験室レベルの研究で、タモキシフェン耐性になった乳がん細胞ではSrcたんぱく質の活性が大きく上昇していること、Src特異的な阻害剤である「AZD0530」で細胞を処理すると、がん細胞の侵襲性が下がり、タモキシフェン耐性を得ていた細胞に感受性の回復が見られること、さらに、当初からタモキシフェンに加えて「AZD0530」を併用すると耐性獲得を予防できることを明らかにした。
これまで、Srcキナーゼ活性の亢進が、乳がんなどのがん細胞の悪性度と浸潤度を高めることは知られており、「AZD0530」はこれを阻害する。
現在、乳がんを含む固形がんを対象に臨床試験の初期段階にある。
投稿日時：2008.01.18(Fri) 12:00:00｜投稿者：machida