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乳がんのトピックス
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タモキシフェン投与5年と10年との比較 (ATLAS試験)

タモキシフェン投与5年と10年との比較

 

無作為化試験ATLAS(Adjuvant Tamoxifen Longer Against Shorter)の中間解析
英Oxford大学 のRichard Peto氏が2007年12月13〜16日サンアントニオ乳がんシンポジウムで発表。

期間:1996年から2005年

対象:同試験は世界38カ国、420の病院から1万1500人を対象
5年間のタモキシフェン投与終了後、タモキシフェンを中止した群と更に投与を継続した群とに分け、その効果を評価。
エストロゲン受容体(ER)の状態は59%が陽性で41%は不明。

結果:
同試験での5年投与群と10年投与群における再発率は、
トータルでは10年投与群で739人/25186人(2.9%)
5年投与群で825人/24417人(3.4%%)
10年投与群における再発率が低かった。
結論:
5年投与群に比べて10年投与群(5年以上投与を継続した群)での無病生存率が有意に高い。

考察:
Peto氏は、5年以上のタモキシフェン投与の過去の臨床試験などから、
2002年にNCI(National Cancer Institute)が出した「タモキシフェンを5年以上投与した場合、5年間投与した場合以上の効果はない」
とするファクトシートなどを紹介。
しかし、今回の試験結果から、5年を超えたタモキシフェン投与で再発率が減少している点を強調し、現在5年とされているタモキシフェンの投与に疑問を投げかけた。

 

投稿日時:2007.12.13(Thu) 12:00:00|投稿者:machida


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